へろー!いつもごきげんなタビビシスター(@tabibisister)です!
南インドコーチンといえばカタカリが有名ですよね!
インド4大舞踊の一つにも数えられるカタカリは日本の歌舞伎のルーツとも言われている有名な伝統舞踊。
今回は実際にコーチンでカタカリを鑑賞した感想を豊富な画像とともに紹介していきたいと思います。
劇場の雰囲気やストーリーなども合わせてレポしていくので興味のある方は是非読んでみて下さいね。
目次
そもそもインドのカタカリダンス(kathakali)とは?
カタカリは世界最古の演劇として知られる「クリヤッタム」をベースに西暦1500年頃に成立したインド4大舞踊の一つ。
「カタ」は「物語」を、「カリ」とは「舞踊」を意味しています。
基本的にカタカリにセリフはなく、指の動きや目の動きだけでストーリーを表現していくのが特徴なのでヒンディー語が分からなくても鑑賞できる点がありがたいところ。
ストーリー自体はヒンドゥーの叙事詩ラーマヤーナやマハーバラタを題材としているものが多く、事前に多少なりとも知識を入れておくとより深く楽しめます。
女役も男性が演じる点と顔に派手な化粧を施す点が歌舞伎と共通項で、歌舞伎のルーツはカタカリではないかとも言われているんですよ。
コーチンのカタカリ劇場に行ってみた!
そんなわけで行ってきました~!コーチンのカタカリ劇場!
開場が17時からだったので16時半過ぎに劇場へ行くとすでに観光客の姿がちらほら。
ちなみに本番は18時からです。
事前に予約していたチケットを受付で引き換えもらい、そのまま会場内へレッツラゴー。
会場は二階席まであり、すでに半裸の男たちが準備に入っていました。
せいぜい200人入るかどうかのこじんまりとした会場なので意外と見やすいです。
私達は中央よりやや後ろ&丁度真ん中の席でしたが視界は概ね良好。
客層はなぜか欧米人シニア世代が多く、日本人も中高年率高めで若い人はあまり見かけませんでした。
ステージ横にはトイレがあり、演者も使うからなのか洋式でかなり綺麗&清潔。
受付で日本語の説明チラシをゲットしていたので、まずは鑑賞前に登場人物とおおまかなあらすじをチェックしておきます。
話自体は古典のおとぎ話風でなかなかに面白そうでした。
以下、参考までにすごく大雑把ですが簡単なあらすじです。
天上界の英雄(善人役で緑色)に一目惚れした魔物(黒い顔で悪役)。
彼女は自分の醜い姿を嫌悪して、美しい女性(オレンジの顔)に変身して英雄に言い寄ろうとする。
しかし、英雄は美女になった魔物の愛を受け入れてくれないので、それに怒った魔物が最終的に本性を現してしまう。
美女が魔物だったと知った英雄は怒り魔物を剣で成敗する。
・・・要約するとこんな感じで勧善懲悪のストーリーです。
神話や民話、昔話が好きな人は結構楽しめると思いますよ。
カタカリを観るなら動きだけではなく化粧にも注目!
カタカリは世界3大化粧劇にも数えられているくらいなので、表情や指の動きだけではなくその派手な化粧も見所のうちの一つ。
大体どこの劇場でも本番が始まる1時間前から入念なメイクアップの様子を見せてくれるので、興味があるのなら最初から入場すれば彼らの自慢の化粧テクを間近でじっくりと観察できますよ。
私達が行った時も最初の一時間は全てメイクアップタイム(?)でした。
物語の登場人物である魔物と英雄、美女役の三人の男性が床に座ってセルフメイクを施し中。
カタカリの化粧は基本的に演者が全部自分で施すのですが、実際はこれがかなりの重労働。
簡単そうに見えて実はものすごく手間暇がかかるんですね。
美女役(魔物の変身した姿)の人はまず最初に白いファンデーションを塗って舞妓さんのような肌を作り(下地)・・・
その後で黄色い顔料を顔全体に塗り、さらにそこからオレンジ色を頬やTゾーン、瞼の上などに重ねて凹凸を上手く作っていました。
仕上げに赤い色をポイントポイントに入れて深い陰影を作って完成です。
肌を塗るだけでも何回もの工程があって、非常に丹念なお肌作りには見ていて感動すら覚えるほど。
まさに女性顔負けのメイク術です。
肌作りが終わるとポイントメイクに入ります。
唇に青や紫色を塗ってぷっくりした山形の唇を作り、目元に黒い色で切れ長のアイラインを引いて瞳を大きく見せます。
それと同時に瞳のうるうる感もしっかり演出。
す、すごい・・・ちゃんと女性らしい顔つきになっている!!
一方の魔物役ですが、こちらは顔を黒く塗った後で目の周りを朱色で囲んでさらに黒で輪郭を縁取り、いかにも悪そうな魔物感を演出。
顔の細かい部分は仰向けになってメイク担当のおじさんにやってもらっていました。
善人の英雄役の男性は緑色の顔料をお肌に塗った後で竹串で細かいポイントメイクを施し、後はメイク担当のおじさんにお任せする格好に。
一見ただ好き勝手に色を乗せていくだけのように見えるものの、これは相当高度な技術が必要なんだろうなぁと見ていて感じました。
実際、一人前のメイクアップが出来るようになるまでには最低でも2年くらいは修行期間が必要とのこと。
いやはや、すごいですねー。
ちなみに化粧に使われる顔料は赤や黄色、緑といったとてもド派手な色合いなのですが、実は全て天然素材を使っているというから驚きです。
そのわりに全然落ちないのがすごい!
顔料には岩を細かく砕いて粉末にしたものやコメの汁、ココナツの皮が入っていて、それらをココナツオイルに混ぜて作るらしいです。
色によって使っている材料も違うらしく、例えば黒ならココナッツオイルを燃やしたススを集めて色を作るといった具合です。
いやー、カタカリメイク、なかなか興味深いですね。
歌舞伎に似てる!?カタカリダンスに衝撃!
メイクが終わるといよいよ本番。
まず最初はデモンストレーションから始まります。
太鼓を叩きながら浪曲のような歌を歌うオジサンたち。
軽く客席に向けて挨拶をした後に、顔料についてや顔・手の動きについての説明をしてくれます。
表情だけでどういう感情を表すのかを一通り実演して見せてくれるので理解しやすかったです。
美女役の男性は銀の付け爪をつけて女性のしなやかな手の動きを再現。
手首の返し方やひねり方、指の折り方など繊細な動きで女性らしさを作っていて、このへんはかなり歌舞伎っぽかったです。
時折バリのレゴンダンス風な動きもあったり。
悲しみ、怒り、平和、穏やかさ、愛、恐怖といった一つ一つの感情を顔や目線、指や手首の動きだけで表現するんだからすごいですよね。
途中、目玉を上下左右に動かしてものすごい早さの眼球運動をする一幕もあり、これは見ていてかなり衝撃&ビビりました。
デモンストレーションが終わると「全体で5幕か6幕あるうちの一つを演じます」的なナレーションがあって、その後でカタカリの本編が開始されます。
最初は鮮やかな模様の大きな布が舞台前面に広げられてその後ろで魔物が見え隠れするシーンから。
太鼓と鈴の音とともにリズミカルで哀愁漂うおじさんの朗々とした歌声が会場全体に響き渡ります。
劇中に流れる音楽は太鼓と鈴とおじさんの歌声のみのシンプルなものですが、これも耳が慣れてくると不思議とその世界に浸れてしまうから面白いですね。
独特のタンタカタンタカという鈴と太鼓が奏でるリズムが妙にクセになるというか。
しばらくすると垂れ幕から魔物の頭の部分の帽子がにゅっと出てきて徐々に姿を現し・・・
垂れ幕がとれて黒いドレスに身を包んだ魔物が登場。
黒い肌、黒くて長いちぢれ毛、胸元には黒いミサイル型の乳房が突起物のように突き出している姿はインパクト大。
頭には筒形の帽子、動くとふんわりと広がる裾の広いドレスというエキゾチックな民族衣裳風のいで立ちが印象的です。
最初は英雄に恋した魔物が自分の醜い姿を見て悩ましく思うシーンから。
長い髪の毛を洗って一生懸命撫でつけたり梳かしたり。
自分を少しでも美しく見せようと思う姿がいじましく、恋する乙女という感じがよく出ています。
鏡を見ながらあーでもないこーでもないとあれこれ手を加える魔物。
おっぱいを絞るような動きもありちょっと笑ってしまいました。
たまに両手で葉っぱの束のようなものをもってチアガール風に舞を踊る姿もあったり、なかなかコミカルなシーンが沢山あります。
魔物が自分の顔を鏡で見ながら「ギャアアアアア」と恐ろしげな奇声を発する姿は衝撃的すぎて度肝を抜かれました。
続いて自分の見た目を美しい美女に変えて英雄に近づくシーン。
黒い魔物役の人は裾に一旦引っ込み、代わりに赤と白のサリー風の衣装に身を包んだオレンジ色の顔の人が壇上に一人で出てきます。
美女に変身した魔物がくねくねと身をよじらせながら、しなやかで優雅な女性らしい動きで美女ぶりを観客に向かってアピールします。
目がうるうるしていて優しげな表情がいいですね。
たおやかでしなやかな指使いや腰使いがまさに女形という感じ。
常に口角を上げて口元は常ににっこりとほほ笑んでいるように見せるのも美女を演出するうえでは重要なのかも知れません。
やや小太りでぽっちゃりとしたところがインド風。
ここから緑色の英雄も出てきて美女が英雄を誘惑するシーンへと続いていきます。
悩まし気に体をくねくねさせながら英雄に言い寄る美女。
付け爪をつけて指を滑らかに動かす仕草がとても女性的で非常に美しく思わず魅入ってしまいました。
手の平を反す時は全ての指を揃え、指を折る時も一本一本が美しく見えるようにちゃんと計算されていて、爪先まで神経を集中させているのが分かります。
美しく見せるコツはゆっくり、丁寧、雑にならないように滑らかに動かす、というところでしょうか。
なかなか誘惑に惑わされない英雄に徐々に怒りを表し始める美女。
ついには柔和な顔が怒りによって鬼のような形相になり「ギャアアアア」という奇声を発して醜い本性を現してしまいます。
この美女から魔物に再び変身する下りはなかなか迫力がありました。
そしていよいよ物語のクライマックス、英雄と魔物が戦うシーン。
自分の気持ちを受け入れようとしない英雄に怒る魔物。
それに対してあっちへ行け、去れ、という仕草を何度もする英雄。
それでもめげない魔物に業を煮やした英雄は最終的に剣を取り出して魔物の乳房を切り付ける。
乳房が切り落とされ断末魔のような雄叫びを上げ魔物は舞台から去っていく。
魔物を倒した英雄が最後に壇上で一人佇むシーンで幕は終了しました。
いやー、面白かったです。
舞台が終わった後は拍手が巻き起こり、何人かの欧米人客は歌を歌っていた男性を捕まえて色々な質問をしていました。
カタカリに興味津々らしくかなり熱心に話を聞いていましたね。
私達も演者のおじさんにサンキューと声をかけたら「日本人デスカー」と話しかけられました。
とりあえず「すごくよかった、手の動きが美しかった」と簡単な感想を言うと
「日本の歌舞伎とカタカリは似ています。
今から1500年くらい前に日本とインドの文化が繋がりました。
歌舞伎も手の動きと表情で物語を表しますがカタカリも同じです。
アジアの文化と欧米の文化は違いますが、インドと日本がこれらの文化でより強く繋がっていることを私達は嬉しく思います。」
というようなことを英語で話してくれてちょっと感動(?)しました。
最後に一緒に写真を撮って舞台を後にし、これにてカタカリ鑑賞は終了です!
コーチンのカタカリ劇場の場所や営業時間・チケット予約方法
カタカリ劇場はコーチン市内に100以上あると言われています。
ちなみに私達が観に行ったのはこちらの劇場です。
午前中に直接カタカリ劇場まで行って申し込めば夕方の回を観られるので当日予約でも全く問題ありませんでした。
席も真ん中のそこそこ見やすい席だったので言うことなしです。
営業時間:17:00~19時くらいまで(カタカリ自体は18時から開演)
料金:一人350ルピー
アクセス:Near Santa Cruz Bazilica, K.B. Jacob Road, Fort Kochi - 682 001, Kerala, India
電話番号: 91 484 2217552, 2215827
E-mail : kpvijayan@yahoo.com, vijayan@kathakalicentre.com
カタカリを鑑賞した感想まとめ
そんなわけでカタカリ鑑賞した感想レポをお届けしました!
カタカリは動きが割とスピーディで物語のテンポもよく音楽もリズミカルなので見ていて飽きないのがいいですね。
セリフがなくても手の動きや表情、ダンスで十分楽しめますし、時間も適度で丁度よく、伝統芸能の舞台でよくありがちな途中でダレたり眠くなったりするということもありません。
物語の切れ間やシーンごとの動きも理解しやすいので、最初に大まかなストーリーを頭に入れておけば初見で特に知識がなかったとしてもこれはあのシーンだなとわかるハズ(実際自分もそうでした)。
お話も神話や民話を題材にしたものなので御伽話や昔話が好きな人なら結構ハマるのではないでしょうか。
衣装もエキゾチックな民族衣装風のデザインで色合いも華やかですし、カタカリを観ることでインド土着の文化を垣間見ることが出来るのでそういった面でもなかなか興味深かったですね。
カタカリを観ていて思ったのですが、女性らしさを演じるコツは世界共通で指や手首、腰の優美な動きなんだな~と感じましたね。
それプラス目と唇をメイクでセクシーに見せること・・・かな??
日本舞踊にしても中東のベリーダンサーにしても、みーんなどこか艶っぽくて色気があって動きが丁寧で滑らかですもんね~。
やはり女性らしさを作るうえで所作はとても大事!ということなんでしょう。
自分を女っぽく見せたいのならまずは動きをゆっくり、丁寧にすることから始めるべし!ということをカタカリから学びました(笑)
また機会があれば別の話も見てみたいなぁ。
もし南インドやコーチンに行く機会があるのならば、是非インドの伝統舞踊であるカタカリ鑑賞にトライしてみて下さい!
歌舞伎や能、狂言や文楽等、この手のものがあまり得意でないという人でも十分楽しく鑑賞できると思うので一度お試しあれ♪
以上、タビビシスター(@tabibisister)によるインド旅行レポでした♪
それでは、良い旅を!
南インド旅行情報についてはこちら♪
インド好きの管理人がインド旅行した際の記録を豊富な画像付きでまとめています。
グルメや買い物スポット、ホテルレビューや治安情報等実体験を元に紹介しているので、こちらも参考にしてみて下さいね♪
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