へろー!いつもゴキゲンなタビビシスターで~す!
今回はモノ色舞戯プロデュースの舞台「ぎざじゅう」を観劇した感想について紹介しますね!
友人から舞台のお誘いを頂きワクワクしながら池袋に足を運んで来た訳なのですが、得るものが大きかったので皆さんにもシェアしたいと思います◎
「ぎざじゅう」は性介護をテーマに人間が誰しも抱いている「欲」を絡めて、独特の切り口で問い掛け、表現し、心地よく生きるヒントを導き出している舞台です。
とってもディープで表現しづらいであろうテーマを、10人の演者さんが大胆かつ軽やかに、そしてコミカルに演じている姿は観る者を一気に惹きつけるパワーがありました。
この記事では実際に私が舞台「ぎざじゅう」を観劇した体験談を元に、簡単なあらすじや感想、舞台を見て思ったこと等について詳しく解説しています。
舞台観劇に興味がある方!!
自分が持っている欲って悪いことなの?
好きなことをして気持ちよく生きるヒントが知りたいっ!!
そんな風に思っている方は是非参考がてら読んでみて下さいね♪
目次
モノ色舞戯プロデュースの舞台「ぎざじゅう」とは
それでは、まず舞台「ぎざじゅう」の内容をサクっと紹介しますね!!
ぎざじゅうは、身体障害を患う青年に対しての「性介護」をベースに、それに関わる周りの人間関係、恋愛、家族愛が描かれている作品です。
登場人物は全部で11人。
障害を患い男性として「放出」したくてもできないでいる繊細で優しい青年、その母で高慢な大女優、彼女の元夫で家政婦と関係を持つ男とそれに呼び出された性介護士など…。
それぞれが何かしらの「欲」を持って生きているのですが、とにかくまぁ~っ、全員キャラが濃いっっ!!
11人もいるから人物相関図見て「あ、ヤバイ覚えられないかも」なんて思っていたのですが、そんな思いを払拭するくらいキャラ構成がはっきりしていました。
彼らの絡み合う互いの欲やぶつかり合う感情がコメディタッチに仕上がっているので、気を張らずに観ることができます◎
また、普通はタブーとされるはずの「性」をオープンに解き放ち、随所随所で披露される巧みな言葉遊びがジワジワと笑いを掴みにかかる所は必見!!
観た後には心の暖炉にポっと火が灯るような、前向きになれる舞台でしたよん♪
ちなみに脚本家の貞岡秀司さん曰く、
「どんな話し?と聞かれれば見て貰えば分かる。としか言いようがないのですが敢えて言うなら「生と性と精と聖の話」というのが一番ぴったり来るのかな、と思います。
そして観て頂いたらその意味が分かって頂けると思います。性介護の話を軸に様々な人間関係を描いているのですがそれをポップに、コメディにしています。
真面目です。ふざけてます。真面目にふざけています。」
とのこと。(ネットコメントより引用)
モノ色舞戯プロデュース公演の舞台「ぎざじゅう」を観た感想
ここからは舞台ぎざじゅうの感想について紹介しますね♪
モノ色舞戯プロデュース公演の舞台「ぎざじゅう」の出演者について
舞台は野村亮太さん演じる憂鬱芸人キンジの叫び声から始まるのですが、最初のその声で一気に物語の中に遊びに来たかのような感覚に陥りました。
文ではなく擬音語なのに、まるでカチンコ(映画のカットで使われるあの黒い道具)が鳴ったかのような一瞬で世界が変わる感覚。
役者さんて他者までパワレルワールドに引っ張り込む力があるんだなと驚き!!
舞台ぎざじゅうは全員が個性豊かなキャラなのに、お互いを潰すどころが引き立て合う、みんなキレッキレの演技でした笑!!
サックスや殺陣など一朝一夕ではできない技を披露されたり、古語を用いた長台詞、縄師さながらのロープ術やちょいちょい入る言葉遊びなどの見所も満載♪
芸人コンビは本当のコンビのように息がピッタリだし、長澤しずかさん演じる介護士の女は明らかに危ない事言っているのに爽やかで。
個人的にマモル役の木下藤吉さんの声がセクシーボイスでニヤけました笑
まるで本当にその人物が存在しているかのような、自分が物語に参加しているかのような、世界や気持ちを時に優しく時に激しく共有する感覚。
実際にいたら癖が強すぎてうわーっとなるはずの人物も、違和感を全く感じさせない自然さ。
終始色んな角度で心が盛り上がり、プロってすごい!となんだかとてつもないパワーを貰ったのでした◎
友人から「性介護」がテーマの舞台だと聞いていた上、チラシのイメージを見た限り「お、シリアスな感じなのね」と思いながら劇場に足を運んだ訳なのですが…。
全っ然シリアスじゃないどころか、めちゃくちゃポップでダイレクトな下ネタ炸裂で衝撃と共に清々しい驚きが到来しっぱなし!!
所々で挿入される言葉遊びもニヤリクスリジワリの三重奏で思わず「ほぉお~そうきたか!」と関心してしまう程!!
ネタがネタなだけに観客の皆さんは笑いたくても笑いを堪える始末…笑。
この舞台はただ笑いを巻き起こすだけではなくて切なさや戸惑い、喜びや尊敬、感動など様々な感情をノックしてくれる作品でした。
人間の欲望について思ったこと
舞台のフライヤーにはこんな文字が書かれています。
~ 離れ小島に佇む一軒の屋敷。
ここで繰り広げられる、‘七つの大罪’に塗れた人々のニッチポップエッチな人間賛歌 ~
一つ、高慢
二つ、強欲
三つ、暴食
四つ、怠惰
五つ、色欲
六つ、憤怒
七つ、嫉妬
その罪、十、僕にください
人の根本にある欲望や感情を抑えこまなければ、人は罪に導かれうるとされるキリスト教の「七つの大罪」。
こうしてみると一般的に「欲」は悪だとされ、あんまりいいイメージを与えないモノなんですね…。
でも、今回の舞台ぎざじゅうのラストシーンではこれらの負の感情を見事に払拭し、全て前向きの逆転発想へと好転してくれるんですよ!!
例えば障害を患う青年マモルの家族や友人は、食欲にばかりフォーカスしマモルの性に対する欲求には一切気づいてあげられません。
それに反して彼の父で色欲魔人であるミヤモトは、自身の色欲が強いからこそ息子の性に関する悩みに気づき行動することができました。
欲があるからこそ気づきがあり、欲があるからこそ原動力になる。
ラストシーンでマモルが全ての欲に対して、菩薩の十力に例えて説く姿は圧巻の一言でした♪
憤怒(怒り)を目の当たりにして思ったこと
今回の舞台で人間の欲を客観的に見て、改めて「憤怒」の感情について考えさせられました。
「怒り」というものは、本人はもちろんその周りにいる人も疲弊させエネルギーを消耗するものなのだと。汗
大女優サクラの妹で離婚して屋敷に出戻りしたサキコは、この「憤怒」が人一倍強く劇中ずーーと怒っているんですよ笑
観終わった後は気力を吸い取られたかのような疲労感がドッと押し寄せてきました。(…演じる石井春香さん、大変だっただろうなぁ。)
人は怒るもの。
ただそれをどうやって表すかで自分や周りへ与える影響は変わり、得るもの失くすものが出てくるんだろうなと学ばせて頂きました。
子供の子育て然り職場の部下やパートナー等全てに言える事ですが、一方的に怒りをぶつけるのではなく伝えることが大切なんですね◎
欲があるのは当たり前だってこと!
なんとなく性介護の存在は知っていたけれど、正直障害を持つ方の気持ちまでは深く考えたことはありませんでした。
人間の三大欲求って言われているくらいなのに、睡眠欲と食欲ばかりフォーカスされ後はタブーとされてしまいがち…
そういった欲があるのは人間として当たり前のことなのに、それを正当化しづらいって本当に辛い話ですよね。
でも舞台ぎざじゅうのポップでオープンな表現を観たら、「だよねー。」「人間だもんねー。」と不思議と全肯定せざるを得ない状態へと気持ちが変化してしまうんです!!
何より演者の皆さんがすこぶる振り切り、自然と立ち振る舞い、役を愛しているのが伝わってくるので、おかげでこちらも気張らず恥ずかしがらず自然体で考えることができました◎
ありがたや~!!
好きなことを仕事にしているということ
今回舞台ぎざじゅうに出演されている皆さんを見て感じたことも個人的な備忘録として書き綴っておこうかと思います。
まず、皆さん心底お芝居が好きなんだな~というオーラがビンビン放出されていました!!
どの役の方も本当に楽しそうで、一人残らずキラキラと輝いている姿はなんて素敵なのだろうか!!
やっぱり人って好きなことをしている時が一番いい雰囲気やオーラが出ているんですね。
思い返せば私もある時を境に、当たり前のように企業で働いているけれども、安定感の代わりに好きなこと、やりたいことを我慢している自分に気が付きました。
そこからは「自分の欲求を全て叶えて素直に生きる~好きなものを好きなだけ~」といった心がけを少しでもするようになりました。
現在まだまだ少しずつブロックを外している最中ですが、こういうことを意識したら明らかに毎日がハッピーになっていることを体感中です。
今回舞台ぎざじゅうを観たことで、
・好きな事をした方が自分も他者も輝くということ
・欲望を前向きに捉える術
・欲求を受け入れる大切さ
を改めて落とし込むことができました~♪
池袋グリーンシアターへのアクセス・場所・行き方
ちなみに今回の舞台「ぎざじゅう」は池袋にある池袋グリーンシアター・ベースシアターという70名規模の劇場での開催でした!!
駅からは徒歩6分くらいなので以外と近かったです♪
道順は、まず池袋駅の東口改札を出て、目の前の横断歩道を渡ったら右に曲がってそのまま真っすぐ歩きます。
ロッテリアの角を左に曲がり、突き当りに公園があるT字路を順に右→左と進むと緑色の建物が左手に見えてくるのでそこがゴール!!
ちなみに駐車スペースはないので近くのコインパーキングに止めましょう!!
住所:〒171-0022 豊島区南池袋2-20-4
モノ色舞戯プロデュース公演の舞台「ぎざじゅう」を観た感想口コミまとめ
さーて、そんなわけで長くなりましたが、モノ色舞戯プロデュース公演の舞台「ぎざじゅう」を観た感想をお届けしました~!
お芝居を観るのは人生で二回目なのですが、やっぱり自分自身の目で耳で感覚で観られる生の舞台ってめちゃくちゃ贅沢でいいなと。
そして舞台ぎざじゅうはディープでヘビーな内容かと思いきや、とんでもなくポップで爽やかな作品でありました!!
人間誰しも一つは持っているであろう欲望をどう捉えどう生かすか。
欲望はモチベーションの源であり、行動の原動力でもあるので悪いものではありません。
大切なのは「欲」と向き合い何を学ぶのか、そして相手に対してどんな理解をしてどう支え、手を差し伸べる事ができるのか。
この舞台は、障害を持つ人の肉体的欲求への第三者理解はもちろん、本人自身の自己肯定、そして欲望を持つ全ての人に向けて気持ちよく答えが導き出せる作品なのではないかと感じました。
何より役者の皆さんが本当に楽しそうにイキイキとに舞台に上がっていて、一人残らずキラキラと輝きっぱなしだったのが印象的♪
舞台ぎざじゅうは本日千秋楽を迎えますが、舞台観劇は旅をしなくとも心が潤い気づきが増える良い休日の過ごし方かと思うのでオススメですよん!!
きっと観終わった後にワクワクとした何かプラスに得られるものがあるはず!!
以上、タビビシスターによるモノ色舞戯プロデュース公演の舞台「ぎざじゅう」を観劇した体験談でした~♪